分子整合栄養医学やオーソモレキュラー医学では、十分な量の栄養素を用いることで、細胞の機能を高め、健康を自主管理することを掲げている学問です。

この学問に基づいた治療のひとつに高濃度ビタミンC点滴があります。高濃度ビタミンC点滴は、比較的取り組みやすいという特徴があるため、統合医療やホリスティック医療を展開する多くのクリニックで導入されています。

ビタミンCの効果は多岐にわたるため、アンチエイジングや美容などの抗酸化・抗加齢の効果を掲げたものから、副腎疲労症候群(ふくじんひろうしょうこうぐん)や機能性低血糖症(きのうせいていけっとうしょう)、がんの治療に至るまで、様々な病気に応用されます。

ビタミンCがもつ多彩な働きの中で、特に「美容」に対する効果・効能を期待して普段の食事やサプリメントからビタミンCを積極的に補給している人は多いかもしれません。

ビタミンCは、美容や美肌に効果があることは、一般に広く浸透し、理解されています。しかし、私たちの肌は体内の毒素や有害物質を体の外に出すための排せつ器官(はいせつきかん)として働いています。

私たちの体には、副腎や白血球、脳組織など、肌よりも優先的にビタミンCを必要とする重要な器官があります。副腎や白血球、脳組織は、ビタミンCを利用することで細胞が正常に機能するため、他の臓器と比較してより多くのビタミンCが集中して存在していると考えられています。 

排せつ器官である肌よりも、副腎や白血球、脳下垂体、水晶体などの方が、生体の健康を維持する上で重要だからです。

仮にこうした臓器がビタミンC不足になって、細胞の機能が低下してしまうと、副腎や白血球、脳の下垂体などは、スムーズに働くことができなくなります。

そのため、食事やサプリメントからビタミンCを摂取した場合は、ビタミンCを最も必要とする組織にビタミンCが届けられることが多いかもしれません。

コラーゲンを増やしたり、肌トラブルを解決するためにビタミンCを一生懸命に摂取したとしても、あなたの細胞が酸化ストレスなどによるダメージを受けていたり、ビタミンCを大量に消費する状態に陥っていたりすると、ビタミンCが肌に届けられるのは後回しにされてしまうと考えられます。

美肌のためにはどの位ビタミンCを摂れば良いのか

ビタミンCを摂取することで、美容や美肌効果を得たいと考える人は大勢いると思います。

しかし、「どのくらいのビタミンCを飲めば美肌になれるのか」という質問に対する答えは、「個人差がある」というものに行きつきます。個人の食生活や生活習慣、体質に応じて、必要とするビタミンCの用量は大きく異なるでしょう。

  • 酸化ストレスを抱えていないか?(酸化ストレスのレベル)
  • ビタミンCを必要とする臓器が疲弊していないか(各臓器での消費量)
  • 食事から摂るのか?サプリも飲むのか? 点滴も併用するのか?
  • ビタミンCの腸管からの吸収率
  • ブドウ糖を多く含む、糖質過多の食生活を送っていないか

あらゆる要素を踏まえた上で、自分にとってベストな用量を見つけていくことが大切だと思います。

分子整合栄養医学で用いられるビタミンC

健康維持や病気の治療に使われるビタミンCについては、下記の記事をご覧下さい。

健康維持や病気の治療として利用されるビタミンC
がん治療に対する高濃度ビタミンC点滴
高濃度ビタミンC点滴に関する書籍
ライナス・ポーリングとビタミンC
ビタミンCのはたらき・サプリメント