さて、素晴らしいことづくめの糖質制限ではあるが
「分子整合栄養医学」を実践するドクターの中には、
やみくもな「糖質制限」は危険だとする意見もある

実際に厳格な糖質制限を実施して、
体調や症状が悪化したという患者を目の当たりにしているからだ

「糖質制限」の提唱者のひとりでもある江部医師も
腎不全、活動性膵炎、非代償期の肝硬変は、糖質制限食の適応とならないとしている

栄養療法的な観点から、糖質制限をしない方がいい人の例は

1. 腸内環境が悪い人
低炭水化物・高タンパク質食になると、胃酸が少なかったり、腸内環境が悪くて
タンパク質を正常に消化吸収することができないケースがある

未消化のタンパク質により膨満感になったり、肌荒れが起きたり
倦怠感がでるという人もいるようだ

血液検査の症例1で報告した患者はまさにこのタイプの人であった

2. 副腎疲労が重症な患者
副腎疲労のレベルによっては
糖質制限は様子をみた方がいい場合がある

副腎疲労症候群は誤って低血糖症だと診断されたり、
或いは、副腎疲労と低血糖症を併発していると判断されることもあるようだが
いかなる場合にも糖質制限を行うには注意が必要だ

副腎が疲弊していて、コルチゾールが枯渇し、そのために血糖調節に異常があり、
また、糖新生がうまく機能していない人が糖質制限を行うと、
返って症状が悪化する場合がある

宮澤賢史医師は、彼の無料メルマガで
「糖質制限のわな」というタイトルで糖質制限の失敗談を紹介している

糖質制限の実施を検討される場合には、
・食事からあらゆる炭水化物を徹底的に抜くのか
・緩やかな糖質制限を行うのか、
・体調や運動量、代謝の具合を観察しながら量を調節するのか

その人の体調や個人差を踏まえた上で実践するのが望ましいと言えるだろう

患者の方は、是非主治医やカウンセラーにご相談を