アトピー性皮膚炎にはとても辛い症状がありますが、アトピー性皮膚炎になったことがない普通の人からは、なかなかその症状や苦しみが理解して貰えない病気です。

よくある誤解として、アトピー性皮膚炎とは「単に皮膚がかゆくなる病気」だと思われていることがあります。

しかし、アトピー性皮膚炎はこの病気になった人にしか分からない辛さがあるのです。

アトピー性皮膚炎では、石鹸やシャンプーなどは体に合わないものを使用すると、症状が悪化してしまうので選び方も慎重になります。また、夏場の紫外線や汗などにも必要以上に注意しなければなりません。エアコンの風を直接当たってしまうと皮膚が乾燥して症状が悪化するので、細かい事にも気を付けなければなりません。

アトピーを長期間患っていると、薬の影響で皮膚が薄くなり日常生活に支障をきたすような場面もあります。

アトピー性皮膚炎の症状の出現の仕方は人によって異なり、上半身だけや頭や顔だけという人がいます。人によっては、全身にアトピー性皮膚炎の症状が出現し、症状が悪化すると全身に痒みや炎症が生じることがあります。

このような状態になると、ベッドに横になるだけでも刺激になり痛みを感じるようになります。

アトピー性皮膚炎の症状を和らげるために、患者の人が日ごろから注意できることがいくつかあります。

その中の一つは、腸内環境が綺麗になるように、日々の生活に注意することです。実は、アトピー性皮膚炎には腸内細菌の状態と深い関連性があります。

ここでは、腸内環境を改善することで、どうしてアトピーの症状が和らぐのかについて紹介していきます

アトピー性皮膚炎で苦しんでいる人の参考になれば幸いです。

アトピー性皮膚炎とはどんな病気?

アトピー性皮膚炎とは、「何らかの物質に対して過剰な免疫システムの異常反応によっておこる皮膚の炎症」をいいます。免疫システムとはウイルスや細菌などから体を守ってくれる物質のことで、その中心を担っているのは血液中にある白血球です。

食事の偏りや乱れた生活習慣などが原因で、免疫システムが異常反応を起こしてしまい、皮膚のかゆみが日常的に起こるようになってしまうのです。

そのアレルギー体質の最大の原因と言われているのが、「腸内環境の乱れ」です。

腸内環境が悪化することにより、本来ならば体内に入ることができない大きな分子が腸内に入ってしまいます。

腸内環境が悪化することにより、食後に通常入ることはない大きな分子が腸内に入ってしまい、それを排除するために免疫システムが過剰反応するからです。

つまり、腸内環境を正すことがアトピー性皮膚炎を治すことへの第一歩になるのです。

大人になるにつれてわずらわしくなるアトピー性皮膚炎の存在

アトピー性皮膚炎をもつ人の中には、生またときからこの病気をもっているため、幼少期から様々な薬などを使っている人がいます。

人によっては、成長に伴って自然とアトピー性皮膚炎が治っていく人もいるようですが、残念ながら成人してもアトピー性皮膚炎が治らない人もいます。

成人になってからもアトピー性皮膚炎が治らない人は、社会に出て多くの人と関わり合いを持たなければならないときに、自分の病気に対して悩んでしまうことがあります。

顔への症状が悪化したときなどは中々人前に出たくなくなり、憂鬱な気持ちで仕事をしなければなりません。その状態が長引くと精神的にも悪影響を与えてしまいます。

アトピー性皮膚炎の症状は、季節の変化や体調によって、軽度から中度程度の段階を推移することがあります。症状が中度から重度にまで発展してしまうと、恋人や友人と会うのを拒否してしまう人もいるようです。

しかし、誰しもが「アトピー性皮膚炎を治したい」という切実な思いを抱えているため、患者それぞれが自分に合った様々な方法を試しています。

アトピーで最も辛いこと

アトピーを患っていると、日常生活で困ることがいくつかあります。

たとえば、アトピーはひどくなってくると出血することが多々あります。目立たない部位ならばまだいいのですが、顔や首などが出血すると見た目的にもよくないですし、シャツの襟などについてしまいクリーニング代がかかってしまいます。

汗をかく夏は手が特に荒れやすくなってしまい、手が傷だらけになります。同じ個所に何度も傷が出来ると皮膚が盛り上がったり痣が残ったりするので、これも見た目的によくありません。
他にも化粧水や保湿クリーム、ボディウォッシュなどは敏感肌用を使わさなければいけないので、お金がかかります。

アトピー性皮膚炎を治療するための経済的負担

しかし一番お金がかかるのが薬代です。

アトピーの薬はいくつもあり、強さの段階もⅠ~Ⅴと決まっています。私が普段使う薬は、二番目に強いⅡの薬と保湿クリームを混ぜ合わせた薬を使っています。

しかし中度程度まで悪化した場合はⅠのデルモベートかⅡのアンテベートなどの薬を処方されることがあります。これらの薬はステロイドと呼ばれる種類の薬です。

ステロイドは使いすぎると、ステロイドを止めたときに症状が一気に悪化したり、皮膚が薄くなったりと重い副作用が出るリスクがあります。

依存症も強いため、最後の切り札といった感じで、本当に酷い部位以外には使わないようにしなければなりません。

こういった薬は所詮対処療法にしかならず、根本的な治療にはなりません。アトピー性皮膚炎の患者には共通して、「なるべく強い薬に頼らずに、アトピーを治す」という目標があります。

アトピー性皮膚炎と腸内環境の深い関係

前述したようにアトピー性皮膚炎は腸内環境と深い関係があります。

最近では腸内環境を改善した結果、アトピーも改善されたという研究が数多く発表されています。

たとえば、皮膚の専門家である山本創医師は、自分の著書の中で腸内環境を改善する働きのある食品群を摂取することで、皮膚の状態も良くなるという研究結果を示しています。

腸内には腸内細菌というものがあり、善玉菌(ぜんだまきん)、悪玉菌(あくだまきん)、日和見(ひよりみきん)の大きく3種類に分けられます。

善玉菌は乳酸や酪酸などの有機酸を生成する働きを持っており、体内の免疫力を高めたり、ビタミンの生命などを行っている重要な細菌です。

悪玉菌は腸内をアルカリ性に傾ける性質を持っており、悪玉菌が増えすぎると免疫力を低下させたり、便秘や下痢などを引き起こしてしまいます。日和見筋は腸内で最も多い腸内細菌です。この細菌は腸内にガスを発生させる役割を持っています。

この3つの腸内細菌のうち、善玉菌には過剰な免疫反応を抑制する働きを持っており、善玉菌を増やすことによってアトピーも抑制することができるのです。

過剰な免疫反応を抑制してくれる善玉菌の効果

善玉菌は、どのようにして過剰な免疫反応を抑えてくれるのでしょうか。

善玉菌にはビフィズス菌や乳酸菌のように種類がありますが、この細菌たちが免疫細胞を刺激することにより、腸内の免疫力を高めてくれるのです。

免疫力を高めることにより、アトピー以外の花粉症やぜんそくなどのアレルギーにも効果があるとされています。

そのため、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を改善すればアトピーの改善という結果になるのです。

アトピーなどのアレルギーで悩んでいる人には便秘や下痢、消化不良などの「お腹のトラブル」で悩んでいる人が多いらしく、腸を改善することは便通を改善することにもつながるのです。

アトピーを改善するためにできること

善玉菌を増やすためには、どのような食事をすれば良いでしょか。
メジャーなものでいうとビフィズス菌や乳酸菌を直接摂取できるヨーグルトが定番ですが、それ以外にも様々な食べ物が挙げられます。

乳酸菌が摂取できる食べ物として、ぬか漬けやキムチ、納豆などの発酵食品がいいとされています。
また、善玉菌の栄養源となるオリゴ糖や食物繊維を与えることが大事になってきます。

食物繊維とは、ヒトの消化酵素では分解することができない栄養成分のことです。

食物繊維は水溶性と不溶性の2種類があります。

水溶性食物繊維は腸にある水分を吸収することにより、便が硬くなるのを防いだり、善玉菌を増やす働きをしてくれます。不溶性食物繊維は、腸内の水分を吸収し便が排泄する動きを活発化させます。

水溶性食物繊維を取りすぎたり、不溶性食物繊維を取りすぎたりとどちらか一方に偏った摂取の仕方をしてしまうと、逆に便秘になる可能性があるので、この二つの食物繊維をバランスよくとらなければなりません。

水溶性食物繊維の入った食べ物はバナナやわかめ、おくらや納豆などが挙げられます。
婦水溶性食物繊維は大豆やさつまいも、インゲンマメなどから摂取できます。

オリゴ糖は、はちみつやりんご、バナナなどから摂取できます。しかし、オリゴ糖には糖質が含まれ、甘い養分は悪玉菌の栄養源にもなりますので、過剰摂取は注意が必要です。一回に使用するオリゴ糖を少量にするなどして、調整してみて下さい。

難消化性デキストリン

食品から食物繊維を摂取する以外に、難消化性デキストリンを摂取することでも、効率的に食物繊維が摂取できます。

難消化性デキストリンとは、ヒトのの消化酵素によって消化されない、難消化性のでんぷん分解物です。

難消化性デキストリンを摂取する方法として最も手軽なのは、難消化性デキストリンを飲み物に混ぜて飲むことです。

スーパーや薬局で、粉末状の難消化性デキストリンが売られています。こうした商品は、飲み物に混ぜるだけではなく、料理にも使えるためとても便利です。

難消化性デキストリンを飲むことで、腸にたまっている便が適度な固さになり、便秘の解消に繋がります。

また、難消化性デキストリンは水溶性食物繊維なので、善玉菌のエサにもなることから、腸内細菌が増えるのを促してくれます。

実際、難消化性デキストリンを飲んでから、便秘に悩まされることはなくなり、冬の乾燥した時期でも、皮膚のかゆみが軽度になったと感じる患者もいるようです。

ストレスを溜めないようにすることも大切

腸内環境もそうなのですが、ストレスを溜めることが一番いけないことだと私は思います。
ストレスを溜めてしまうと、腸内環境も勿論悪くなりますし、不眠などで肌が荒れるのでアトピーの悪化につながるからです。

ストレスを溜めないコツは、自分のやりたいことをやる時間を作ることではないでしょうか。

私は趣味としてジムでの運動をしています。運動をすることで、汗をかき体の老廃物を出すことに繋がりますし、ストレス発散にもなります。

個人的にはジムに通い始めてから、アトピーが軽減されたと実感しています。

しかし、運動した後はきちんとお風呂やシャワーで汗を洗い流さなければ、逆に悪化する可能性があるので、汗をかいたら必ず体を洗ってください。

最後になりますが、アトピーは治らない病気では無いと思います。この記事がアトピーに悩むすべての人の参考になれば幸いです。