鉄の基本情報

名称
化学記号 Fe
化学構造 ヘム鉄。2価の鉄原子とポルフィリンから成る錯体(さくたい)。
生理作用 ・ヘム(鉄+ポルフィリン)が4つあるヘモグロビンは、酸素を体の隅々まで運ぶ
・ヘム(鉄+ポルフィリン)が1つあるミオグロビンは、血中の酸素を細胞に取り入れる
・細胞の中にある鉄は、酸化還元酵素の活性に関わり、栄養素の燃焼を促す
多く含まれる食品 豚や鶏のレバー、赤身の肉、小松菜、卵、豆腐、ひじき、あさりやハマグリの貝類
欠乏症状 貧血 頭痛、うつ 睡眠障害

鉄に関するポイント

鉄は肉や魚などの動物性食品に多く含まれるヘム鉄と野菜や穀類などに含まれる非ヘム鉄に分かれます。ヘム鉄の吸収率は10~30%で、非ヘム鉄より5~6倍高いです。

日本人は85%が非ヘム鉄(吸収率5%以下)の摂取が多い傾向にあり、鉄不足で貧血なりやすいとされています。したがって、鉄不足を効果的に予防するには、吸収率の高いヘム鉄を多く含む食品を摂取することが大事です。

ヘム鉄と非ヘム鉄の吸収の違い

鉄は、二価鉄(Fe2+)の方が、三価鉄(Fe3+)よりも体の中で利用される効率性(生体利用効率)が高いです。非ヘム鉄(不溶性のFe3+)は、ヘム鉄(可溶性のFe2+)に化学構造が変化してから体内に取り込まれるため、吸収のスピードが遅くなります。

また、非ヘム鉄は、緑茶に含まれるタンニン食物繊維リンシュウ酸フィチン酸などによって吸収阻害(きゅうしゅうそがい)を受けたり、排せつされやすくなったりします。

非ヘム鉄は、構造がむき出しのままなので、体内に取り込む際に活性酸素が出されて腸壁や胃などを傷つけることがあります。反対に、ヘム鉄は鉄ポルフィリン複合体(タンパク質)に包まれているため、組織を傷つけることなく吸収されます。

ヘム鉄を有効に摂取するためには、ビタミン多く含む食品と一緒に摂るのが効果的です。特に、ビタミンCは、鉄の吸収を促進する因子です。

鉄のサプリメント(参考)