分子整合栄養医学では、身体にとって必要な栄養素を至適量摂取することで、細胞の働きを最大限に引き上げ、生体機能を高めたり、免疫機能を強化したりする治療法であることは既に説明しました。

「食事から栄養素を摂取して健康な体をつくる」ことは漠然とイメージできるものの、こうした考えは、実際にどんな理論や仕組みの上に成り立っているのでしょうか?

ここでは、栄養療法の本質的部分を形づくる概念について、細胞の働きに絞って見ていくことにしましょう。

栄養素のはたらき

栄養素とは何でしょうか?どうして私たちは食べ物を食べないと生きていくことができないのでしょうか?

私たちが朝起きて、身支度を整え、食事を作ったり、電車で移動したりするには、エネルギーが必要です。食事から摂る栄養素はこうした「エネルギーのもと」になります。

私たちが必要とするエネルギーは、目に見えない体の活動にも必要です。体温を一定に維持したり、血圧を保ったり、血液を循環させたり、食べ物を消化したり、不要になった老廃物を便として排せつする際にも、エネルギーが使われます。

農林水産省の定義によれば、栄養素とは下記のように定義されています。
1. エネルギーを供給するもの
2. 成長、発達、生命の維持に必要なもの
3. 不足すると特有の生化学または生理学上の変化が起こる原因となるもの五大栄養素が、

  • 細胞の各器官でどう利用されているのか
  • 小腸で消化、吸収されてから生体内でどのように利用され、エネルギー合成されているのか
  • 代謝活動にどう関わっているのか
  • 臓器別にどう局在しているのか

を学ぶと、分子整合栄養医学を支えている「理論」を深く理解できるようになります。

私たちの細胞には様々な器官があり、それぞれが重要な役割や機能を担っているます。先ずは、細胞の核、細胞膜、ミトコンドリアの働きに注目してみましょう。