糖質制限食のススメ
山田 悟

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~概要~
昨今の糖質制限ブームを受け、糖尿病を専門とする医師の観点から、『糖質制限』という曖昧な言葉の定義づけを行うことで、
患者が安全且つ効果的に実行できるようなガイドラインを確立すべきと主張しています。

山田先生は、様々な医学的論文からの科学的根拠を裏付け材料とし、『糖質制限食は一日の炭水化物摂取量を130g以下にする』とするリチャード K.バーンスタインの考えを支持されています。

『1食の糖質量を20g以上、40g以下(1日糖質量130g以内)』を科学的根拠に基づく糖質制限食として提唱しています。

“ゆるい”糖質制限食の導入により、主食を摂るライフスタイルを大きく変える事なく、負担が無い形での実践が妥当として、ロバート・アトキンスが提起した「アトキンス・ダイエット」についても言及しています。

但し、この方法では、実践に困難を伴うとして、栄養不足をサプリメントで補う点やケトン体増加による糖尿病患者への影響(ケトアシドーシス)、食事の楽しみが奪われるなどバースタイン・ダイエットの制限値幅から、1食あたり20gに糖質を制限するアトキンス・ダイエット(ケトン生産食)を差し引いた、20g以上、40g以下の糖質制限値を推奨されています。

バースタインが示す、糖質制限食の5つのメリットや糖質制限食批判への反論に至るまで、様々な研究論文を引用する形で医学的根拠を証明。

従来の治療法である、「カロリー制限」との棲み分けも踏まえた上で、「糖質制限食」も効果的な選択肢の1つとして肯定的なスタンスを取られています。

山田医師の着眼点には「なるほど!」と合点がいくことばかりです。

先生が指摘するように、現在の糖質制限では、明確な制限量の定義やどんな患者に有効なのか、不適なのかといった共通認識が存在しない中で、自分に合った、正確な実践方法や制限値の適正を良く考慮しないままに、とりあえずやってみる人が多い印象を受けます。(江部医師が提唱されている、プチ、スタンダード、スーパーなどのレベル分けはあるものの…)

糖尿病やその他の疾病を患っている方にとっては、山田先生がアドアイスする通り、医師の指導や指針に基づいて導入するのが
リスク管理の面からも最良かもしれません。

糖質制限の実施に関して、公正且つ論理的な視点から書かれており、ニュートラルな思考で読める一冊になっています。