先日、「メチレーションポスターの限定販売」について、ブログでお知らせしました。

その際、「メチレーションポスター」は、有機酸検査を自分で解読したり、メチレーションの勉強をしたい人にお勧めですとご紹介したところ、何人かの方からご質問を頂きました。

  • 有機酸検査で「キヌレニン」や「キノリン酸」、「5-HIAA」という項目がありますが、「キノリン酸」とはどういう物質なんでしょうか?
  • キノリン酸の数値が高かったり、5-HIAAとの比率が高いと、炎症の可能性があるといわれたのですが…難しくてよくわかりません!!

ということで、キノリン酸のことを知らない人のために改めて、説明したいと思います。
また、「キノリン酸の代謝図」もご用意しましたので、欲しい方はブログの下にある「リンク」から入手して下さい。

キノリン酸とは何ぞや?

キノリン酸とは、必須アミノ酸であるトリプトファンが異化(分解)されて出来る物質のひとつです。

動物性タンパク質などからトリプトファンを摂取すると、体内で代謝され、神経伝達物質(しんけいでんたつぶっしつ)である「セロトニン」に代謝されます。

セロトニンは調整系の神経伝達物質として働き、幸福感や安らぎをもたらす物質だとされています。
セロトニンからメラトニンが作られるため、質の良い安定した眠りを確保するためにも、セロトニンは欠かせない物質です。
トリプトファンへ代謝される経路とは別に、「トリプトファンからナイアシンを生合成する経路」があります。これを「キヌレニン経路」といいます。

↓下記の図で、左側がセロトニンとメラトニンの代謝経路。右側がキノリン酸の代謝経路。

キノリン酸は、ナイアシン(NAD)に変換される前の物質(=前駆体:ぜんくたい)です。
キノリン酸は、有害な物質であり、神経毒になるとされています。

体内にとっては有害な物質であるキノリン酸ですが、通常は即座に無毒化され、ナイアシンへと変換されます。

しかし、遺伝子に多型があったり、無毒化するための酵素反応が低下したりすると、体内のキノリン酸レベルが上昇してしまう人がいます。

その結果、キノリン酸により細胞が死滅し、アルツハイマー病、自閉症、ハンチントン舞踏病などの、様々な病気が発症するリスクが高まると示唆している専門家がいます。

こうした身体の状況を推察するために実施するのが、有機酸検査です。

36.キノリンサン  37.キヌレン酸  38.キノリン酸/5-HIAA比率

キノリン酸は過去のブログでも詳しく解説しています

キノリン酸に関しては、過去の栄養療法.jpのブログで詳細を説明しています。

また、2016年に開催された『分子生物学者 福岡伸一特別アカデミー』では、福岡先生に「キノリン酸」をテーマとしてお話して頂きました。

アカデミーでは、「トリプトファンからキノリン酸への代謝」や「キノリン酸を代謝することができないように、遺伝子操作したノックアウトマウスの実験結果」を福岡ハカセに講義して貰ったのです。

キノリン酸だなんて、マニアック過ぎるトピックではあるんですが…(^_^;)
アカデミーには多くのドクターにご参加頂きました。

キノリン酸については、下記の記事を読んでみて下さい。

キノリン酸分解酵素ノックアウトマウス

過剰なグルタミン酸が神経興奮と細胞死をもたらすメカニズム

トリプトファンからナイアシンを代謝できないノックアウトマウスの文献

第2回 福岡伸一 特別アカデミーを開催しました

週刊文春 「キノリン酸仮説」

 

キノリン酸への代謝図の無料ダウンロード

トリプトファンからセロトニン・キノリン酸への代謝図を無料でお配りしています。

欲しい方はこちらをクリックして、ダウンロードして下さい。

※この代謝図は、2016年のアカデミーに参加頂いた先生方に既にお配りしている資料と同じものです。