こんにちは。奥田です。

昨日公開した、ウィリアム・ウォルシュの紹介ページはご覧になって頂けましたか?

過去に何度か紹介しているように、臨床分子栄養医学研究会では、2016年4月にウィリアム・ウォルシュを講師として迎え「脳疾患に対するメチレーション・エピジェネティックセミナー」を開催しました。

最新の手法を取り入れた治療法ということで、来場者の関心も高く、セミナーには多くの方にお越し頂きました。

その一方で、エピジェネティクスによる治療は、現段階では大変”ニッチ”な分野に位置付けられており、海外でも国内でも大々的には普及していません。

分子整合栄養医学やオーソモレキュラー医学を実践しているドクターの中で、最先端を走るごく一部の人たちが、ようやく取り入れ始めた概念だといえるでしょう。

こうした「知る人ぞ知る」エピジェネティクスですが、私の過去のブログやYouTubeでは、セミナーの様子やエピジェネティクスによる治療法の理論について情報発信してきました。

その際に「情報源」として活用したのが、ウォルシュが上梓した「NutrientPower」という本です。

NutrientPower

ウォルシュ博士が提唱する「エピジェネティクスによる治療」については、「NutrientPower」に詳細が記載されています。

この本には、メンタルヘルスに関連する病気を抱える人々を、5つのバイオタイプ(生化学的タイプ)に分けて治療する際の基礎理論が紹介されています。

うつ病や統合失調症、パニック障害、双極性障害、行動障害、自閉症、ADHDといった人々を各バイオタイプ別に分け、それぞれ脳の代謝がどのように乱れているか、どのような栄養素が不足しているのかを述べています。

脳の働きや脳神経細胞(シナプス)における神経伝達物質(しんけいでんたつぶっしつ)のやり取りについても説明していますので、初心者の方が基礎から学ぶ場合でも、比較的理解しやすい内容になっています。

世界中の臨床医が参考にしている必読書

脳内で行われる「化学物質の代謝」や「電気信号の伝達メカニズム」に関し、半世紀以上にわたって研究を重ねてきたウォルシュは、「個人の生化学タイプに応じた栄養素を投与することで、脳内の代謝の均衡を取り戻す」ことをゴールに据えた治療法を確立しました。

こうして完成されたウォルシュ・プロトコルを裏打ちするのは、圧倒的な数の臨床データです。

臨床経験数
行動障害 10,000件
ADHD 5,600件
統合失調症 3,500件
うつ 3,200件
自閉症 6,500件

精神疾患患者に対して行ったバイオロジカル検査数
300万件以上

膨大な臨床データに基づき、ウォルシュは脳疾患を抱える患者に対して生化学的アプローチによる治療を提供し、日々アップデートしています。

ウォルシュが取り組んでいる生化学タイプ別の治療は、国内で展開されている分子整合栄養医学やオーソモレキュラー医学の考え方と親和性が非常に高いです。

加えて、分子レベルで細胞を見るという既存の次元を凌駕して、「遺伝子」にまで踏み込んだ次世代型の治療を牽引していることから、「海外の最先情報をキャッチしたい」と考える医師たちを刺激しています。

こうした医師たちの要請に応えるべく、ウォルシュは自身のプロトコルや成功症例を広めるために、世界中の臨床医に教育プログラムを提供する活動に邁進しています。

アメリカはもとより、イギリスやポルトガル、オーストラリアなどを一人で飛び回り、講演活動や教育プログラムを実施し、世界各国にいる若き臨床医に治療法を伝授しています。

こうしたことから、英語版の「NutrientPower」は、脳疾患に対するエピジェネティクス療法を学ぶ医師たちにとっての「必読書的な存在」であり、ウォルシュの教えを請うためには、必ず目を通しておかなくてはならない教材となっているのです。

「栄養素のチカラ」日本語版がついに発売

2016年4月に来日講演をしてくれたとき、ウォルシュの「NutrientPower」は英語版しか出ていませんでした。

セミナーにウォルシュをお招きするに当たり、我々は英語版の「NutrientPower」を読み込むことで、ウォルシュの治療法に関する予備知識を入手しました。

原書は平坦な英語で書かれており、とても分かりやすい構成になっています。

その反面、「脳機能」という専門的なテーマについて解説された本ですので、医学的な知識を持たない一般人や初心者の人にとっては、少しハードルが高いテーマがあることも事実でした。私自身、何度も辞書を引きながら、ひとつひとつ文章の意味を拾っていきました。

そうした中、エピジェネティクス・セミナーに参加した「ら・べるびぃ予防医学研究所」が、「NutrientPower」の日本語版を出版するという吉報が入ってきました。

日本語版は2017年2月に完成し、既にアマゾンでの販売がスタートしています。

栄養素のチカラ

「NutrientPower」の日本語版である「栄養素のチカラ」は、現在アマゾンで購入することができます。

在庫数がわずかですので、このブログを見た人が殺到すると、すぐに売り切れになってしまうことが予測されます。

次回、アマゾンに入荷するタイミングは分かりませんが、もし早急に手に入れたいという方は、「栄養療法.jpの奥田のブログを読んだ」という一言を添えて、ら・べるびぃに問い合わせしてみて下さい。

「栄養素のチカラ」の目次

日本語版の目次は、下記のとおりです。
第10章までありますが、第4章以降の目次はアマゾンのサイトをご確認下さい。

1章 生化学的個性と心の健康
・イントロ
・生化学的な革命
・神経伝達物質の誕生
・栄養素の力
・生化学的個体差

第2章 脳の生化学 101
・脳内化学の調和
・神経伝達物質のライフサイクル
・生化学療法の利点

第3章 心の健康における栄養素の決定的な役割
・化学工場としての脳
・データベースによる研究、初期の栄養療法(統合失調症の例)
・常習的な攻撃者
・常習的な攻撃性の修正
・吸収不良
・そのほかの栄養素のインバランス
・向精神薬との調和
・栄養療法の効果が現れるのに要する時間
・カウンセリングの価値

第3章を独自翻訳したテキストを無料公開します

ら・べるびぃ予防医学研究所から正式に発売された「栄養素のチカラ」は、心の病気を抱える患者さんやその治療にあたるドクターやカウンセラーなど、あまねく人々にとって有益な情報となるでしょう。

エピジェネティクスによる治療法に触れてみたいという方には、強く購入をお勧めします。

しかし、実際に本を購入する前に「中身のサンプルを読んでみて、それから購入を決めたい」と思う人もいるでしょう。

目次を見ただけでは、自分が内容を理解できるか不安だと思う一般人の方もいると思います。

というわけで、今回、栄養療法.jpが独自に翻訳した「第3章 心の健康における栄養素の決定的な役割」と「第4章 エピジェネティクスと心の健康」の一部を無料公開することにしました。

尚、ダウンロードするにあたっては、下記の注意事項を必ず読んで下さい。

【注意事項】
この翻訳は、2016年のウォルシュのセミナーが開催される前に、私が自分で勉強するために独自で翻訳していたものです。よって、現在アマゾンで取り扱い中の「ら・べるびぃ予防医学研究所」による翻訳とは文章が異なります。

あくまでも、『奥田が自主勉強用に使用していたもの』という事を理解した上で、無料ダウンロードして下さい。

翻訳に関しては、大学院で「エピジェネティクスの研究をしていた」というドクターに精査して貰っていますので、内容に大きな齟齬はないと思います。

しかし、万が一、誤りや取違えがあった場合、当ウェブサイトでは一切責任を追いません。自己責任で使用して下さい。

また、「栄養素のチカラ」の記載内容に関する質問には、お答えしておりません。直接、ウォルシュ・リサーチ・インスティテュートにお問い合わせ下さい。

栄養素のチカラ 第3章と第4章の無料ダウンロード

下記のボタンを押してダウンロードして下さい。

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