本日、分子生物学者 福岡伸一先生を講師としてお迎えし
「特別アカデミー」を開催致しました。


動画のお申込み


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※福岡先生アカデミーを収録した「動画」はこちらから。





分子生物学者でありベストセラー作家の福岡先生から直々に「生化学」と「生命科学」に関する講義を行って頂くというかつてないイベントを無事執り行うことができました。

本アカデミーには、分子整合栄養医学、並びに、各種の統合医療を実践されている医科の先生方にご参加頂きました。

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当日はこのアカデミーに参加するために、
わざわざ遠方よりお越し頂いた先生も多くいらっしゃいました。


田中先生、溝口先生、姫野先生、御川先生、桑島先生、小池先生、小松先生、城谷先生、伊藤先生、北西先生、井上先生、佐久間先生、宮澤先生、森田先生、菊池先生、川井先生、佐藤先生

日曜日の貴重なお時間の中、ご参加頂きました皆様、誠にありがとうございました。
この場を借りて御礼申し上げます。




分子生物学者が何を研究しているか知っていますか?

細胞のミクロな世界に分け入って、細胞膜やミトコンドリア、
核、DNA、遺伝子の振る舞いを研究するのが分子生物学です。

細胞がどんな働きをしているのか、
細胞の中に入っている微小器官の役割は何か、
DNAの塩基配列が遺伝子の性質をどう制御しているのか、
ホルモンや消化酵素が細胞膜の外へ分泌される際にはどんな挙動が観察されるのか…



分子整合栄養医学を実践する人なら、真っ先にヒトを構成する60兆個の細胞について勉強し始めます。
(これも、最近の研究では37兆個くらいではないか、との新説が出てきたそうです…)

ドクターを始め、分子栄養学に従事する人々が
「エビデンス」や「研究論文」として、この学問の基礎や論拠として扱っているものは、分子生物学者たちが寝食を惜しんで研究に没頭したお陰で得られた貴重なデータや観察記録です。

分子整合栄養医学という位ですから、「分子生物学」や「分子細胞学」とは切っても切り離せない関係にあることは明白です。



福岡先生の専門分野

福岡先生の研究のご専門は「膵臓」の細胞膜の動態や分泌物の調査。

そう、私たちが日頃からよく耳にするあの大切な臓器です。
血糖の上昇を感知してインスリンを分泌する唯一の臓器。

ヒトの血糖をコントロールする上で不可欠な臓器であり、
糖尿病や低血糖症の治療では真っ先にターゲットとされる組織です。

分子整合栄養医学を実践するドクターであれば、
膵臓のβ細胞でホルモンが分泌されるその生化学的メカニズムや作用機序を理解しています。

普段から患者に対して薬を処方したり、糖質制限の実施を推奨したり、
適切に対処する方法をアドバイスもされています。


ところが、私が今まで周りの先生方にお話しを聞いてみると、
基礎研究に携わったことがない限り、通常の臨床医は実際の細胞やミトコンドリアを顕微鏡でのぞいたことがない人が殆どだということでした。


分子整合栄養医学を実践する人たちは、
DNAやミトコンドリア、細胞膜といった分子の構成要素、
消化や吸収、エネルギー合成などの代謝機構に精通している方が沢山います。


その一方で、実際に電子顕微鏡を通じて観察したDNAや細胞膜の様子や遺伝子ノックアウトマウスを使用した動物実験の内容、
タンパク質から特定のアミノ酸を精製する方法を知っている方はごく一握りだというのです。


分子整合栄養医学が拠り所とする「科学論文」には日常的に目を通しているものの、
実際の研究現場で一体何が行われているのかについて
詳しい実状を知る機会はあまりないのかもしれません。

ましてや一般人にとっては想像すらできない世界です。


こうしたいきさつから、福岡先生にお願いをして、ドクター向けの専門性の高い講義を行って頂くという初めての試みが実施されたわけです。


今回のアカデミーは事前に福岡先生からとても難しい宿題も出されました。
ご参加頂いた先生方は、診察で非常にお忙しいにも関わらず
福岡先生から課せられた宿題を解くために、時間を割いて生化学の本を読み直し、解答を提出して頂きました。

宿題の内容は秘密ですが、栄養療法を実践している医科の先生にとっても非常にレベルが高い内容だったというご意見を頂きました。

講義では宿題の解説もなされましたが、
生化学の教科書を読むだけでは決して知ることのできない細胞膜のダイナミズムについても学ぶことができ、目から鱗の情報を沢山聞くことができましたが、もっと掘り下げてお話を聞きたい、更に講義の続きを聞きたいと、個人的にも強く感じました。



福岡伸一の提唱する「生命観」

『生命とは機械のパーツの集合体として存在するのではない』と福岡先生は説きます。


何かのパーツが足りないから、何かの要素が足りないからと言って
それを補いさえすれば、電源が入って、円滑に動作を始めるマシーンとは違います。

私たちの身体はテレビや車のような機械ではないからです。



我々が「最新の科学技術」として知り得ている情報は、部分的に解明されたこと、
或は、全体の中で切り取られたごく一部でしかないと述べられています。



どんなに科学技術や医療技術が進歩しても

  • 遺伝子ノックアウトマウスが健康そのものであるように
  • ヒトゲノム計画が完了してもなお、生命の謎が解けないように
  • 脳死・臓器移植が実質的には人の生命を縮める側面があるように
  • iPS細胞による医療応用が未だ道半ばであるように

「生命科学」には不可能や限界が常に存在するのです。



生命は流動性と活動性に富み、絶え間のない変化に晒されている

ヒトが分子生物学を学ぶ場合は
強制的に細胞の「生」を止め、切り刻み、すり潰し、
細かいパーツに区分し機能や性質ごとに名づける作業をしなくてはいけません。

分子生物の世界を網羅的に、体系的に整理しようとすると
ヒトが勝手に定めた枠の中に列挙し、
それが何であるかを定義づける必要性が出てきます。

私たちが普段手に取っている生化学や分子生物学の教科書には
核やミトコンドリアや細胞膜という名称をもとに
それぞれの働きや性質、振る舞いが、整然とした情報として記されています。

そこには、生体活動のダイナミズムはちらりとも姿を現すことなく
スナップショットを切り取っただけの
無味乾燥で面白みにかける代謝経路しか掲載されていません。


しかし、福岡先生ら分子生物学者が見ているミクロな世界は常に流転し、混沌とし、
情報やエネルギーが生み出されては即座に壊されています。

細胞同士は互いに他を支えつつ、互いに他を律している。

遺伝子には記されていない細胞の現れ方の規則性や発現の調節、振る舞いの強弱。



生化学の教科書では決して描かれることのないダイナミックな活動や時計仕掛けではない柔らかな生命の本質について、分子整合栄養医学に携わるドクターと一緒に考えることが、本アカデミーのひとつのテーマでした。



福岡伸一先生が提唱されている「動的平衡」のテーマに即し
微細なミクロの世界で起きている流れとそれを担保する時間軸を感じ取りながら、
「生命」をより鮮明な視点から捉える意義を学ぶことができた貴重な場となりました。



語りつくせない生命科学の世界

今回のアカデミーは、内容が専門的且つ多様な知識が求められることから、
医科の先生にのみを対象とはしたものの、テーマの範囲や講義の難易度をどのように決定すればいいのか、福岡先生も大分悩まれたようです。

今回は第1回目ということで、「基礎中の基礎」について講義して頂きました。

でも、福岡先生の引き出しはまだまだあります。

何十年というキャリアを持ち、
今現在もニューヨークのロックフェラー大学で細胞の研究に携わっている福岡先生の講義ですから、数時間の講義だけでは到底すべてを語りつくせるものではありません。

参加頂いたドクターからも生化学や細胞学の講義の続編をして欲しいという要望も沢山いただきました。

ですので、私も出来る限り福岡先生に続編をやって頂くようにお願いする予定です。



科学を詩人の言葉で語れる福岡ハカセ

タンパク質の構造や難しい代謝機構の勉強は、栄養療法を実践している我々でさえ、長時間向き合うことに辛さや退屈さを感じてしまいます。

しかし、福岡先生はとても優しい語り口で、誰が聞いても分かりやすい比喩表現や実例を挙げながら解説して下さいます。

面白い小説を夢中で読んでいるかのように、聴き手をぐいぐい福岡ワールドへ引き込んでいくのです。

どんなに分厚い生化学の本を読むよりも、ありありと生命現象が浮き上がり、学問を理解することの楽しさや面白さを実感できる時間へと導いてくれる。

これぞまさに福岡伸一の専売特許。

福岡先生の講義が分かりやすいというのは、
分子生物学やメディア業界では周知の事実となっています。

それもそのはず。

助教授や教授として、京都大学や青山学院大学で学生に講義を行って
30年あまりのキャリアがあるだけではなく、
テレビや雑誌、新聞から依頼される講演や取材、対談は年間300本以上にのぼります。

加えて、書籍の執筆や雑誌の連載も多数抱えている、超売れっ子作家でもあられます。

福岡ハカセは科学者でありながら、
「言葉」を通じてその生命のあり様を伝える達人なのです。
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ドクターが受講したアカデミーを追体験してみませんか?

分子整合栄養医学や統合医療の最前線で活躍する、
ドクターが参加した福岡伸一 特別アカデミー。

今日のアカデミーを通じて私たちが福岡先生から何を学び、どんな知恵を授けられ、
そこからどのような疑問や問いが新たに生まれたのか。

今回、人数制限の関係でお声がけすることが出来なかった方や
一般の方にも広くシェアできればと考えています。

機械論的・物質論的に陥りがちな生命科学に一石を投じる
福岡先生の講義を、私たちと一緒に体験してみませんか?



詳しくは後日改めてご案内します。
ご興味のある方は、Facebookやブログ、メルマガをチェックして下さいね。


追伸:
福岡伸一先生のプロフィールや著書はこちらをご覧下さい。


【注意】
本アカデミーに関して、福岡伸一先生が勤務される青山学院大学、並びに、Facebook、公式ブログに問い合わせするのはご遠慮下さい。
福岡伸一 特別アカデミーについてご質問のある方は、必ず栄養療法.jpにお問い合わせ下さい。