「インサイドヘッド」という映画をご存知ですか?

2015年の8月にピクサーから公開された映画です。

子供向けのCGアニメーションなのですが、
映画の放映告知を見た時から、
これは大人向けのストーリーだなあと思って公開を楽しみにしていました。

11歳の少女ライリーの頭の中にある5つの感情
「ヨロコビ」「カナシミ」「イカリ」「ムカムカ」「ビビリ」たちが、
意識や感情、記憶をコントロールするという物語です。

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休日に観に行こうと思っていたはずなのに、
忙しい毎日にかまけてすっかりこの映画の事を忘れてしまっていました。

「映画を観たい!」という好奇心や計画性が、
私の記憶から抜け落ちてしまっていたんですね…

日常生活では、好むと好まざるとに関わらず
顕在意識まで上がってきた感情や想起された記憶が
いつの間にか消去されているということはよくあります。

大切な情報が忘却の彼方に行ってしまわないように
メモを書いたり、予め予定に入れておくというのは大切ですね。



カイリーの頭の中で何が起こったのか

カイリーはアメリカのミネソタ州という所で
自然に囲まれながら伸び伸びと育ちました。

両親に沢山の愛情を注いでもらい、アイスホッケーのチームで活躍し、
友達にも恵まれ楽しい毎日を過ごしていました。

素敵な喜びに満ち溢れた毎日でしたが、
ある日、彼女を取り巻く環境は一変します。


カイリーの父親が仕事の関係で
大都市 サンフランシスコに引っ越すことになりました。

異なる地域の文化に馴染めない生活スタイル。
何もかもがこれまでと勝手が違います。

そうした環境の変化に伴い
カイリーの心もめまぐるしく変化します。



新しい家が古くて、狭いことにがっかりしたり
サンフランシスコのピザが不味いことにむかついたり
そうかと思えば、新しい学校生活に期待を寄せてワクワクします。

そんなカイリーの気持ちとその強弱を操作しているのが
彼女の頭の中(インサイド・ヘッド)に住む
「ヨロコビ」「カナシミ」「イカリ」「ムカムカ」「ビビリ」の5人なのです。



「ヨロコビ」と対照的な「カナシミ」

5人の中で中心的な役割を担っているのが「ヨロコビ」です。

「ヨロコビ」はいつも元気いっぱい、どんな逆境にもめげず
物事を前向きに捉え、ハッピーに過ごせるように努力を惜しみません。

リーダー的な存在で、残りの4つの感情を引っ張っていく存在です。

カイリーにはいつも明るく、笑顔でいて欲しいから
「ヨロコビ」は嬉しく、楽しい気持ちを全面に押し出そうと振る舞います。



そんな「ヨロコビ」とは真逆の性格にあるのが「カナシミ」です。

「カナシミ」はどんな時でも、物事を悲観的に捉え
ウジウジ湿った性格をしています。

ちょっとした事にも過敏に反応し、打たれ弱いです。


カイリーの感情は記憶として脳内に蓄積されていくのですが
楽しかった思い出も、ひとたび「カナシミ」の手に触れてしまうと
悲しく、苦しい思い出に変わってしまいます。

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だから、「ヨロコビ」は「カナシミ」が勝手に動き回らないように
輪の中に入っているように、強く言いつけます。
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「カナシミ」のせいでカイリーの人格が激変

「ヨロコビ」から動き回らないように言いつけられた「カナシミ」ですが、
衝動的な行動を抑えることができず、
カイリーの一番大切な思い出=コア・メモリに触れてしまいます。

カイリーにとって喜びにあふれた思い出だったものが、
一瞬にして悲しく、辛い思い出に変わってしまいました。

そのせいで、カイリーの自我が崩壊し
彼女の均衡を保っていた心のバランスが失われていきます。

脳内では、家族の島や友情の島、愛の島など感情を形作っていた建物が崩れ去っていきます。

それぞれの性格の島がライリーを作っていたので、人格も段々壊れていってしまいます。

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カイリーの感情を司る脳内の「司令部」から投げ出されてしまった
「ヨロコビ」と「カナシミ」。

かつてのカイリーが持っていた楽しい記憶を取り戻し、
本来の姿にしたいと考えた「ヨロコビ」は
どうにかして「司令部」に舞い戻るため、迷路のように入り組んだ脳内を旅します。

そんな「ヨロコビ」を尻目に
「カナシミ」は自分が犯してしまった過ちに対する罪悪感と
現実に打ちひしがれて一歩も歩くことができません。

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二人が迷い込んでしまったのは長期記憶の保管場所と呼ばれる所で
カイリーが過去に経験してきた、あらゆる感情が格納されている
脳内の奥地でした。

ここから「司令部」にはそう簡単に戻ることはできそうにありません。
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「ヨロコビ」と「カナシミ」が感情から消えた

「ヨロコビ」と「カナシミ」の2人がカイリーの脳内から消えた今、
脳の「司令部」に残っているのは残っているのは
「イカリ」「ムカムカ」「ビビリ」の3人だけです。

カイリーの頭にはこの3種類の感情しか宿っていません。

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家でも学校でも、カイリーは怒りと不満、
寂しさや孤独を抱えながら悶々と過ごします。

大好きだった両親に対しても反抗的になり
やり場のない怒りを周囲にぶつけてしまいます。

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「ヨロコビ」が気づいた大切なもの

カイリーの人格が豹変していく中、
「ヨロコビ」と「カナシミ」は何とか「司令部」を目指しますが
予期せぬトラブルに行く手を阻まれ、戻ることができません。

常に前向きで、気丈に振る舞っていた「ヨロコビ」は
悲しみがこらえきれず、とうとう涙を流してしまいます。

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この瞬間「ヨロコビ」は大切なことに気がつきます。

それは「カナシミ」が言い残した言葉でした。

「ヨロコビ」の中にはいつもカイリーの楽しい思い出しか残っていませんでした。
「カナシミ」がもたらす、辛いことや悲しいことは一切排除したいと願ってきました。

しかし、「ヨロコビ」はようやく悟ります。

喜びと悲しみは表裏一体であることを。
喜びだけでは成長できないことを。

人は誰しも1種類の感情だけを抱えて生きているのではく
複雑に入り組んだ感情とぶつかりながら成長していきます。

経験や周囲からの協力を受けながら、時間の経過や経験の蓄積と共に
悲しみと折り合いを付けながら生きる力を養っていくのです。

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目まぐるしく入れ替わる感情の中で成長する

ヒトが生まれてから大人になるまでに出会う感情は
喜びや楽しさ、嬉しさという彩り鮮やかなものだけではありません。



悲しみが存在するからこそ、喜びが一層増すものであるし
恐れや不安が生きていく上での知恵や学習に繋がり、
悔しさや苛立ちが人としての強さを育むことがあります。


理想を言えば、いつでもポジティブにハッピーに生きることが望ましいですが、
現実的には難しいことです。

自分ではどうにもならないことも沢山あるからです。



インサイドヘッドは大人が観るからこそ面白い

インサイド・ヘッドは子供向けのストーリーですが
とても深淵なテーマを扱っている映画です。

大人としての立場で観るからこそ、
この映画から得られるものは大きいと思います。

得られる示唆や気づきは深いものですし、
涙なしでは観られない場面やセリフも数多く登場します。

最も印象的な言葉のひとつは
「俺たち感情に辞職はない」というセリフです。

インサイド・ヘッド
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本当にお勧めですので、ご興味のある方は観て下さい。

今すぐ見たいという人はアマゾンでDVDを申し込んで
プライムでお急ぎ便を利用すると、
私のように、観よう観ようと思っていてつい忘れてしまう事がないのでいいと思います。

或は、レンタル版もあるので、
時間の無い方は動画配信版を観てみて下さい。

レンタル期間は30 日間で、一度視聴を開始すると48 時間でレンタル期間が終了します。



映画『インサイド・ヘッド』最新予告編