分子整合栄養医学やオーソモレキュラー医学において、腸内環境を良好にすることは「治療の根幹」になります。

分子整合栄養医学を実践する医師は、薬では治りにくい慢性疾患や原因不明の体調不良を治すためには、腸内環境を整えることが必須と考えています。つまり、腸内環境の改善なくして、分子整合栄養医学による治療の成功はなし得ないということです。

病気を治すために食事や生活習慣を改善し、大量のサプリメントを摂取したとしても、腸の機能が低下しているために、栄養素を消化・吸収することができなければ摂った栄養素は細胞に行きわたらなくなります。こうした状態では、病気の改善は見込めません。

また、腸内環境と精神状態は密接に関係していることが知られています。腸内環境が悪化していると、脳機能に好ましくない影響を与えます。実際に、腸内環境の悪化が、うつ病や統合失調症、自閉症などの精神疾患のリスクを高めていることが複数の研究結果から明らかにされています。

加えて、腸の状態が全身の健康を左右するため、腸内の状態を様々な項目から診断することで、病気の根本的原因を突き止めたり、症状の進行度を把握したりします。このような目的から、分子整合栄養医学では便総合検査(べんそうごうけんさ)を実施することがあります。

便総合検査は、「CSA(Comprehensive Stool Analysis)」や「腸内環境検査」と呼ばれることがあります。

便総合検査からは、下記を読み取ります。

  • 腸内細菌が健全なバランスで生息しているか(善玉菌、日和見菌、悪玉菌のバランス)
  • カンジダが異常に増殖いていないか
  • 腸で正常な消化活動が行われているか
  • 腸で炎症が生じていないか
  • 腸管の細胞が破壊されることで免疫反応が低下したり、過剰になっていないか
  • リーキガット症候群になっていないか
  • 善玉菌のエサになる短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)が十分にあるか
  • うんちの形状や硬さが健康的な状態になっているか
  • カンジダ菌を除去するのにどんな薬を用いることが可能か
  • 腸内の善玉菌を増やすためにどのような食品やサプリメントを摂取すればいいのか
  • 悪玉菌を減らすために使用する薬の有効性

便総合検査では腸内環境の状態を把握し、体内で起きている障害を総合的に判断する

私たちの腸では、食べ物をきちんと消化・吸収することで、栄養素を細胞に届けています。しかし、腸で栄養素を消化する機能に障害が起こると、栄養を取り込めなくなったり、本来なら取り除かれるはずの異物が体内に侵入することになります。

その結果、栄養不足になったり、免疫反応が過剰になって炎症が起きたり、カンジダ菌が異常に増殖してしまったりします。

また、腸内ではビタミンB群の合成や免疫力の強化、自律神経(じりつしんけい)の調節といった大切な活動を行っています。これらの活動は健康的な身体を維持するためには必要不可欠な要素です。

しかし、腸内環境が悪化すると、ビタミンB群の欠乏や免疫バランスの崩壊、自律神経の乱れなどが生じるようになります。すると、こうした体の不調が引き金となり、様々な病気が発症するリスクが高まります。

そこで、分子整合栄養医学では腸の状態を様々な項目から包括的に捉えることで、全身に起きている症状と照らし合わせながら、病気の原因と問題解決の手段を探っていきます。

便総合検査のデータ

便総合検査の結果には、上記に記したように、腸内環境の状態が複数の項目ごとに表記されます。それぞれの項目ごとの検査結果を考慮しながら、今後の治療プランが立てられます。

例えば、腸内に善玉菌が多ければ「良性細菌叢(りょうせいさいきんそう」の箇所にたくさんの善玉菌が表示されます。しかし、日和見菌や悪玉菌が増えていると、「境界性細菌叢(きょうかいせいさいきんそう)」や「悪性細菌叢(あくせいさいきんそう)」のところに、多くの細菌の名前が表示されます。

腸内環境が悪い場合には、腸内の善玉菌を増やし、腸の機能を回復させるための食事や生活、サプリメントの指導がされます。

「イーストの培養」では、カンジダ感染をしているかどうかを見ます。たとえ、便検査の結果でイーストが検出されなかったり、検出されたレベルが低かったりした場合でも、患者の症状からカンジダ菌の増殖を疑う場合があります。このような場合、カンジダを除去するためのアドバイスが行われます。

他には、腸管でのIgA抗体(あいじーえーこうたい)の生産状況から、免疫システムが低下したり、過剰になっていたりしないかを確認します。これ以外にも、便総合検査を読み解くためのポイントはいくつかあります。

便総合検査のやり方

便を採取して、それを検体として米国に送ります。検査方法によっては2日連続で便を採取する場合があります。

※便秘で2日連続で便を採取することができなかったり、下痢になっている場合は、この時点で既に腸内環境が悪化している可能性が高いです。2日連続で便を採取できない可能性がある場合、事前に主治医に相談しましょう。

分子整合栄養医学で用いられる便総合検査の受託会社

カリフォルニアニュートリエンツ
株式会社デトックス
株式会社プリスティーヌ・ヘルス

分子整合栄養医学で実施される便総合検査

  • 結果が出るまでの期間: 3週間~4週間程度
  • 検査費用: 5万円~7万円

分子整合栄養医学で実施される便総合検査サンプル

株式会社デトックス (ドクターズデータ社の代理店)
こちらからサンプルダウンロード可

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

株式会社プリスティーヌ・ヘルス(ジェノバ社の代理店)
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