血漿タンパクにはアルブミンとグロブリンの2種類がある。

グロブリンとは他のタンパク質を包みこむタンパク質の総称であり、アルブミンと比べて水に溶けにくく、血清の電気泳動においてもアルブミンと比べて移動しにくい。

次の4つの部類にカテゴライズされる。

  • α1グロブリン
  • α2グロブリン
  • βグロブリン
  • γグロブリン – γグロブリンの1グループはイムノグロブリンであり、抗体として作用する
    wikipediaより

血漿タンパク:アルブミンとグロブリン

生体分子が血管系を経由して輸送されるためには、それらの分子が血漿に対して可溶性(水に溶ける性質)である必要があるが、生体分子の中には不溶性(水に溶けない性質)のものも多い。

たとえば、脂質分子(ステロイド系ホルモン、コレステロールエステルなど)のほとんどすべては血漿に不溶である。
このような場合、不溶性分子は、輸送タンパク質と結合することによって可溶化され、
輸送が可能になる。

成人では、血漿の約7%はタンパク質であり、これを血漿タンパクと総称する。

血漿タンパクには、非常に多くの種類のタンパクが含まれるが、電気泳動法による分析で、主にアルブミンと、αl、α2、β、γグロブリンの5つのグループ(画分)に分けられる。

タンパク

血漿タンパクの中で、いわゆる輸送タンパクと位置づけられるものは、
αl、α2、β、γグロブリン画分の4つのグループに含まれている多数のタンパクである。

α1~ α2画分に含まれるセルロプラスミンは銅の運搬、
β画分に含まれるトランスフェリンは鉄の運搬を担っている

また、アルブミン画分に含まれるアルブミンは、
血漿タンパク中で最も量が多く(約60-67%)、結合能の特異性が比較的低く、
多種多様な分子と結合することができる最も重要な輸送タンパクである。

また中性脂肪、コレステロール、リン脂質などの脂溶性分子はアポタンパク質と結合し、α―リポタンパク質(高密度リポタンパク質:HDL)やβ―リポタンパク質(低密度リポタンパク質:LDL)として移送される。

分子栄養学研究所 分子整合栄養医学概論(上巻より一部抜粋・改編)


血液検査では、A/G(アルブミン/グロブリン)比を測定し、
血液中にあるアルビミンとグロブリンの比率を計る

概算ではアルビミンが2/3とグロブリンが1/3の割合で存在しているので
この割合に異常がないかを調べることが主な目的とされている

A/G比の基準値は1.0~2.3

通常A/G比は、アルブミンが低下したりグロブリンが増加すると値は低くなり、
グロブリンが低下すると高い値を示す


アルブミンの結果で疑える病気

結果 アルブミンが基準値より低い
原因 体調による一時的な異常値遺伝による影響
加齢による影響
栄養不足
拒食症
低タンパク血症
ネフローゼ症候群
肝臓疾患(肝炎や肝硬変など)
腎臓疾患(腎硬化症や腎不全など)
蛋白喪失性胃腸症
悪性腫瘍
結果 A/G比が基準値より高い
原因 体調による一時的な異常値
遺伝による影響
AIDS(後天性免疫不全症候群)
副腎皮質ステロイド薬使用
結果 A/G比が基準値より低い
原因 体調による一時的な異常値
遺伝による影響
多発性骨髄腫


グロブリンα1、α2、β、γの分類により、それぞれの数値による推測から病気が判別される

分類 基準値 説明
α1 2.8~4.1% 基準値より高いときは低タンパク血症、急性炎症性疾患、慢性炎症性疾患、基準値より低いときは急性肝炎が疑える。
α2 5.7~9.9% 基準値より高いときはネフローゼ症候群、急性炎症性疾患、基準値より低いときは低タンパク血症や肝臓疾患などが疑える。
β 6.1~10.7% 基準値より高いときはネフローゼ症候群、溶血性貧血、妊娠中、基準値より低いときは肝炎が疑える。
β 6.1~10.7% 基準値より高いときはネフローゼ症候群、溶血性貧血、妊娠中、基準値より低いときは肝炎が疑える。

メディチェより

分子栄養学実践講座のテキストには、下記のように解説されている。

・アルブミンは食べたものを材料にして肝臓でつくるたん白質
・グロブリンは炎症があったりしたときに体の中でつくるたん白質

A/G 比はアルブミン↓か、グロブリン↑で下がります。

大体1.8 ぐらいを境目にして
A/G比率の値が低い場合は、アルブミンが低値であるか、グロブリンが上昇して炎症があるのかのどちらかを考えると記されている。

アルブミンの実数が血液検査に表記されていない場合、
総タンパクにアルブミンの%をかければ、アルブミンの実数がわかる。

炎症の疑いがある場合には、グロブリン以外の炎症性マーカーも参考にする。