症例2

症例
糖質制限及び栄養療法の実施により大幅な体重減少、体調良好にも関わらず、
数年間患っていた眼疾患については何ら改善が見られなかったケース
(栄養療法の限界?外科的処置に頼らざるを得ないケース)

患者プロファイル
53歳 男性 身長:170センチ 体重88.5kg  血圧 116 / 66
アパレル業 自宅縫製工場にて仕立て作業従事  日常的にシンナーを使用 (ミシン油の除去)

主訴
身体が重い
右目が視力低下

生活状況

  • 精神疾患なし、楽天家で性格は穏やか、イライラ、怒り、過度なストレス、鬱症状なし
  • 夜2時就寝、朝8時起床 目覚めと寝起きは極めて良好
  • 食生活が不規則:朝食抜き、ドカ食い、外食多、好きな物を食べたいだけ(炭水化物、菓子、果物)
  • 酒:焼酎 週に3,4回
  • タバコ:吸わない
  • 尿回数が非常に少ない 1日に1,2回 (1度に出る量は多い)

運動
以前: なし 階段で自宅マンションの3階に上がるまでに息切れ
現在: 有酸素運動 早歩き 20分、 プール 400m 30分、 トレーニングマシーンなどを週1回

経過
糖質制限(栄養療法)開始3ヶ月で10kg減(現体重:78.5kg)し体調はすこぶる良好

しかし、右目の症状は悪化の一途を辿り、自宅外出、歩行困難に
加齢性黄斑変性と診断されるまでに、総合病院含め数件を梯子

画像の説明

加齢黄斑変性症とは

網膜の黄斑に異常な老化現象が生じ視力や視野が低下
萎縮型と滲出型の2種類がある
厚生労働省による「難治性疾患克服研究」の対象

画像の説明

日本の失明原因ランキング
1. 緑内障
2. 糖尿病性網膜症
3. 加齢黄斑変性症
4. 白内障

原因
加齢、喫煙、高血圧、遺伝子、酸化ストレスなど
男性の方が女性に比べ3倍多い

””欠乏栄養素
ビタミンA、C、D、E、亜鉛、ベータカロチン
ゼアキサンチン、ω3系脂肪酸など

症状
変視症:  物がゆがんで見える
中心暗点:中心が欠けて見える
視力低下:見たいものがはっきり見えない

本患者のケースでは変視症であった

所見
栄養療法開始時の血液データを鑑みる限り糖尿病では無いと判断される
(但し、2008年付近の段階で既に糖尿病を発症していた可能性大)

スーパー糖質制限実施による体重減少に伴い、身体状況はベストなコンディションを保ったものの
眼疾患に対しては何ら改善傾向を示さず、今後はレーザー治療を中心とした外科的処置に頼らざるを得ない状態

また、血液検査データより、身体が相当な酸化ストレスを受けていると推測されるため
鉄サプリメントの摂取は不適当と判断
当面の摂取は控えるよう指導

現状の取り組み
・糖質制限の継続
・高タンパク食の継続
・摂取サプリメントの見直し

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