循環器疾患とホモシステイン

point036_06 メチオニン、ホモシステイン

アミノ酸と動脈硬化症との関係で良く知られているのはホモシステイン。

ホモシステインは含硫アミノ酸であるメチオニンからシステインに至る代謝の中間アミノ酸で
メチオニン回路の分岐点に位置するアミノ酸。

この血漿ホモシステイン濃度の過度の上昇が動脈硬化の危険因子となることが広く認識されており、
未だは解明されていない点は残るものの、主な原因として下記が挙げられている。

  1. 遺伝的なアミノ酸代謝異常のひとつであるホモシスチン尿症(硫黄転移反応酵素の欠損)は
    高ホモシステイン血症を伴い、常に血管疾患も引き起こす
  2. ビタミンB6感受性のシスタチオニン合成酵素の活性低下によるホモシスチン尿症では
    ビタミンB6の投与により血管障害も改善される
  3. 種々の要因による軽度の高ホモシステイン血症と動脈硬化との間には相関関係がみられる
  4. ホモシステインやメチオニンの投与で実験動物に血管障害をもたらすことができる
  5. ホモシステインが血管内障害をもたらして動脈硬化を促進すると考えられている

予防策としてはビタミン不足(B6、B12、フォレート)の解消に加え、
過剰なメチオニン摂取を避け(メチオニンが多い食品は動物性タンパク質)、アミノ酸バランスの良い食事を摂る

(グリシンやセリン、ヒスチジンやアルギニンなども弱いながら高ホモシステイン血症を抑制)などが考えらている。

メチオニンの高摂取はホモシステインを上昇させるが、低タンパク食もホモシステインを上昇させる可能性があるため、低メチオニン・高グリシンの植物性タンパク質はその点有利とも捉えられる。

システイン
point036_06 アルギニン

アルギニンは血管内皮由来の血管拡張物質である一酸化窒素(NO: Nitric Oxide)の唯一の前駆体。
一酸化窒素は免疫、成長ホルモン、グルカゴン、インスリン分泌刺激作用、抗肥満作用にも関与し、
循環器疾患との関連を示唆する文献も数多く存在する。

アルギニンは高脂血症の患者では低い傾向にあるが、高コレステロール血症の患者ではアルギニン傾向投与により血管拡張と血小板凝集能(動脈硬化のリスク)を低下させるとの報告もある。

また、健常者にアルギニン10g/日を投与したところ血圧低下が観察されたり、
高血圧患者でもアルギニン6g/日投与により6週間で血圧低下がみられたほか、
狭心症患者へのアルギニン3g/日投与(6ヶ月)で発作の軽減がみられたなどの報告がある。

こうした報告はまだ症例も少なく、長期の成績ではない等の問題もあり、
アルギニンと循環器疾患との関連性については今後の研究成果を見守る必要がある。

システイン

point036_06 タウリン

抗酸化作用を有するタウリンはシステインの代謝産物で、その排泄の20%は尿中に見られる。
疫学調査では、タウリンの尿中排泄量と虚血性心疾患死亡率の間に逆相関がみられ、
タウリンのサプリを摂取すると心筋疾患に効果的だとする結果もあり、心筋障害の予防や治療として注目が集まっている。

また、降圧作用やコレステロール低下作用も期待できる。

以上、アミノ酸と生活習慣病 最新アミノグラムで探る「いのち」の科学
より一部引用・改編

アミノ酸と生活習慣病

 

こうしたアミノ酸の一連の役割や代謝反応における機能は文字にすると何のこっちゃかさっぱり不明で、
具体的なイメージもとんと沸かないが、
ベン・リンチ医師のメチレーションセミナー内容を踏まえ、代謝図を片手におさらいするとフムフムと頷ける。

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