酸化の原因・活性酸素

 

point036_06 活性酸素とは (ROS: Reactive Oxygen Species)

活性酸素とは、反応性に富む酸素の総称を指す

酸素に基づく代謝機構を備えた好気性生物にとって、
文字通り酸素は必要不可欠な物であり、
酸素欠乏に陥る事は即ち死を意味する

酸素は利用される際に「活性酸素」という有害物質を発生させ、生体に酸化ストレスを与える
この酸化ストレスこそが、癌や老化、諸々の疾患の原因だ

活性酸素は反応性が高いために、タンパク質、脂質、核酸などの生体分子構造を変化させ
様々なトラブルを引き起こす

酸素」とは、ヒトによって不可欠な存在でありながら、生体への害をもたらす「諸刃の剣」なのだ

人間が生命活動を営み続ける限り、宿命的に活性酸素は生じ、ヒトはこの反応から逃れる事は出来ない

 

point036_06 酸化とは
酸化還元_リンゴ

 

 

point036_06 活性酸素の主な種類活性酸素の種類

活性酸素は主に4種類あり、活性度の強い順から

  1. ヒドロキシラジカル
  2. 一重項酸素
  3. スーパーオキシド
  4. 過酸化水素

 

 

 ラジカルとは、1個以上の不対電子を持つ分子・原子を指す

活性酸素には、
ラジカルであるものとそうでないものが混在する

ラジカル1

ラジカルに当たるのは、
・スーパーオキシド
・ヒドロキシラジカル
・脂肪酸ラジカル など


ラジカルの大部分は不安定な状態で
反応性に富む短寿命の中間体として
存在している

フリーラジカルは安定しようとする為、
他の物資から電子を奪う性質を持つ

電子を奪われた相手の物質は
「酸化」されてしまう

 

 

 

point036_06 活性酸素の発生理由

活性酸素の発生理由

複雑な内容だが、活性酸素の発生原因をざっくりまとめると、

ヒトが生きている間、常に行われる「代謝」(エネルギー生産、ホルモン合成、生体防御反応)を始め、
紫外線や大気汚染、ストレス、喫煙、電磁波、激しい運動で活性酸素は発生する

と、言う事ができる

 

point036_06 生体内で活性酸素が生じる場所

  • 細胞膜
  • 細胞内小器官(ミトコンドリア、ミクロソーム)
  • 細胞質
  • 好中球、マクロファージ
  • 赤血球 

 

point036_06 活性酸素が発生するとどうなるの?

体細胞や体組織を酸化させ、細胞の正常な働きを阻害する

  • 代謝の低下
  • 酵素活性の低下
  • 老化の亢進(シミ、シワ、ソバカス)
  • 卵巣の細胞へのダメージによる女性ホルモンの影響
  • 癌細胞の発生
  • 動脈硬化
  • 白内障
  • 関節炎
  • 認知症
  • 寿命の短縮

…などあらゆる疾患、障害の原因となる

細胞膜の不飽和脂肪酸を酸化させて過酸化脂質(LOOH)を発生させ
細胞や組織を破壊を生じながら
老化色素であるリボフスチンを作り、
細胞の動きを止める事も判っている

 生体の防御機構が活性酸素に対応しきれなくなると死に至る事すらある

 

point036_06 抗酸化物質 (スカベンジャー)

ヒトは日常的に活性酸素の危険に晒されているにも関わらず、
細胞が致命的なダメージを受ける事なく、正常な細胞活動がなされている

その理由は、
ヒトには活性酸素を消去する力が備わっており
活性酸素が生じると素早く除去する機構を持ち合わせているからだ

活性酸素を消去する抗酸化物質 を、「スカベンジャー」と呼ぶ
スカベンジャーは、余分に発生した活性酸素から細胞を守るため、種々の防御機能を備えている

 

point036_06 抗酸化物質の種類

1. スーパーオキシドジスムターゼ (SOD:Superoxide dismutase)

強力な活性酸素であるスーパーオキサイド(O₂-) を分解する
分解した後に、過酸化水素(H₂O₂)という別の活性酸素が発生する為、SODのみでは未だ不十分

SODには3種類ある事が判っている

Ⅰ. Mn-SOD: ミトコンドリア マトリックスに局在
                        サイトカインにより誘導される

Ⅱ. Cu/Zn-SOD(銅/亜鉛): 主として細胞質に大量に存在
                                                   肝臓や赤血球に多い

Ⅲ. EC-SOD: 血漿中や血管内皮表面(糖タンパクと結合)に存在
                       肺、膵臓、甲状腺、乳汁中に見られる

 

2. カタラーゼ 

過酸化水素を酸素と水に変える反応を触媒する酵素
鉄、マンガンから構成されている抗酸化酵素の1つ
グルタチオンペルオキシダーゼと同じような働きを持ち、過酸化水素水を分解する

 

3. グルタチオンペルオキシダーゼ

セレンが、体内で抗酸化作用を行う際、グルタチオンペルオキシダーゼ という酵素として働く
SODがスーパーオキサイドを分解した結果、発生する過酸化水素水を水と水素に分解する

グルタチオンペルオキシダーゼとカタラーゼは、
過酸化水素消去酵素とも呼ばれ非常に高い抗酸化作用がある

結局の所、
SODだけだけでは、スーパーオキサイドを消去する事はできず
カタラーゼやグルタチオンペルオキシダーゼだけでも完全に除去する事はできない

互いの化合物が協力してこそ、 強力な抗酸化作用が可能となる

 

-スーパーオキシドと過酸化水素  無害化への処理経路-抗酸化物質の種類

 

point036_06 ヒドロキシラジカル(・OH)を消去する酵素は存在しない

ヒドロキシルラジカルは、活性酸素の中では最も反応性が高く、最も酸化力が強く、
糖質やタンパク質や脂質などあらゆる物質と反応する

ヒドロキシルラジカルを消去する酵素は無いと認識されている

 

point036_06 年齢を重ねると、抗酸化力が衰える!

生体に本来持っている抗酸化能力は加齢と共に低下する
生活習慣病や癌、動脈硬化が中高年以上に多く見られるのはそのためだ

そこで積極的に摂取したいのが、ビタミンやミネラルの栄養素

年齢を重ねると、抗酸化力が衰える

  • ビタミンC
  • ビタミンE
  • カテキン
  • CoQ10(ユビキノン) 
  • 亜鉛
  • マンガン
  • セルロプラスミン
  • ポリフェノール
  • フラボノイド


その中でも、顕著に効能を示すビタミンC について説明していく

 ⇒ ビタミンCの主要な働き